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ベイルインとは? このままでは我々の投資が!

先日のブログ「ハイブリッド債の88%が格下げ(ヨーロッパ)!?」で
ハイブリッド債やハイブリッド証券というものの概要を伝え、
さらには、数年後のヨーロッパの銀行が危ないと
伝えた。

今回は、これに関係した「ベイルイン制度」を解説する。

ベイルインとは、一般的には、
「破綻金融機関の債権者の額面をカットしたり、
債券を株式に切り替えたりすることで、
金融機関を救済する手法」

と、固いコトバが並ぶ。

分かりやすくいうと、
「倒産した銀行が、借りていたお金は、
倒産してしまったので返せません。
もしかしたら、倒産した銀行の株式を
渡せるかもしれないので、許してください
というものだ。

当たり前と言えば、当たり前だ。
身近なところで例えてみると次の通りとなる。

あなたの知人が住宅ローンを借りているが、
なんらかの理由で収入がなくなり、
住宅ローン返済が苦しくなった。
そこで、あなたはその知人に
いくらかのお金を貸した。

その知人は、収入を増やそうと
努力したが、残念ながら自己破産を
することとなった。
知人は、あなたにお金を返したいが返せない。
しかし、申し訳ないと感じて、
お金に代わる何か(骨董品など)を
あなたに渡す。」

あなたは、この知人に貸したお金は、返ってこないと
あらかじめ予想していただろう。
しかし、あなたと知人との、今までの関係、これからの関係
などを考えた末に、お金を貸した。
結果は、どうであれ想定内の範囲であった。

わかりやすく言えば、これがベイルイン制度である。






では、いままではどうだったのか?
コトバとしては「ベイルアウト」である。
ベイルアウトとは、
金融機関が倒産した際、
経済に与える影響が大きいので
税金を使い、金融機関を助ける。

(実はこれは正しいことだが、)
我々の大切な税金を使っているため
不公平感がある。
また、一般的な世論も、なぜ金融機関だけ
税金を使うのか? という声が多い。
だから、一般の会社と同じように、
税金を使う前に、
まず金融機関へお金を貸している人に
ガマンしてもらおう。
というのがベイルイン

ベイルインの対象となるものに、
ハイブリッド証券が含まれる。

「うん!?」とここで疑問に思わなければならない。
最近、ハイブリッド証券が含まれている投資信託を
よく見かけるようになった。

この投資信託は、ベイルインの対象となるものだ。
上で書いたことを繰り返す。
「税金を使う前に、まず金融機関へお金を貸している人に
ガマンしてもらおう」
つまり、投資信託を買っているつもりが、
金融機関へお金を貸しているのだ。

もし、債券だからリスクが低いと思っていたのなら、
実は、思っていた以上にリスクがあるのだ。


いろいろな投資をしていて、
ポートフォリオ上、リスクは取ってでも
価格を安定させたいと
考えている方は、投資する価値はある。

そうでない方は、
もう一度、自分の投資方針を確認してから
ハイブリッド証券への投資を検討しても
遅くはない。

私はそう考える。


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